インボイス未登録だとどうなる?2026年10月から経過措置が70%に縮小【2026年版】
インボイスに登録しないまま取引を続けた場合の、取引先や自分自身への影響を解説。仕入税額控除の経過措置は、令和8年度税制改正で期限が延長され、2026年10月から80%→70%に縮小します。
執筆: Y.Y ・更新日: 2026-10-04
インボイス発行事業者として登録しないまま事業を続けることもできますが、その場合いくつかの影響が生じる可能性があります。
取引先(課税事業者)から見た違い
インボイス未登録の相手
- 仕入税額控除が受けられない
- 値下げ交渉や発注見直しの対象になりやすい
インボイス登録済みの相手
- 仕入税額控除を受けられる
- 従来どおり取引しやすい
取引先が被る影響
課税事業者である取引先は、インボイス未登録の相手との取引について仕入税額控除が受けられなくなります(経過措置により一定期間は一部控除可能)。その結果、取引先から報酬の値下げを打診されたり、インボイス登録事業者への発注を優先されたりするケースが考えられます。
自分自身への影響
直接の消費者や、簡易課税・免税事業者が主な取引先であれば、インボイス未登録による影響は比較的小さいと言われています。自分の取引先が主にどのような事業者なのかを確認し、影響の大きさを見極めることが重要です。
登録するかどうかは、取引先との関係や事業の状況を踏まえて総合的に判断しましょう。
経過措置による段階的な影響:2026年10月に80%→70%へ縮小
インボイス未登録の事業者との取引について、取引先は制度開始から一定期間、仕入税額相当額の一部を控除できる経過措置が設けられています。この経過措置は、令和8年度税制改正で適用期限が2年延長され、控除割合も見直されました。段階的に控除割合が縮小していく仕組みは変わらないため、時間が経つほど取引先が負担する消費税分が増え、未登録であることの影響が大きくなっていく点に注意が必要です。
| 期間 | 取引先が控除できる割合 | 取引先の実質負担 |
|---|---|---|
| 2023年10月1日〜2026年9月30日 | 80% | 未登録分の消費税の20% |
| 2026年10月1日〜2028年9月30日 | 70% | 未登録分の消費税の30% |
| 2028年10月1日〜2030年9月30日 | 50% | 未登録分の消費税の50% |
| 2030年10月1日〜2031年9月30日 | 30% | 未登録分の消費税の70% |
| 2031年10月1日以降 | 控除なし(0%) | 未登録分の消費税の全額 |
2026年10月1日以降、取引先が負担する消費税分は単純計算で1.5倍に増えます(20%負担→30%負担)。たとえば未登録の相手に月10万円(消費税込)を支払っている取引先の場合、2026年9月までの実質負担増は月あたり約1,818円でしたが、10月以降は約2,727円まで増える計算です。さらに2028年10月からは50%の約4,545円になります。段階的に負担が増えていくため、取引先から登録状況の確認や価格交渉の打診が増えることが予想されます。なお、一つの免税事業者等からの課税仕入れが年間1億円(税込)を超える場合、超えた部分はこの経過措置の対象外です。
経過措置の期間中に登録の要否を再検討する事業者も多く、取引先から登録状況について確認されるケースも増えています。契約更新のタイミングなどで、あらためて取引先の意向を確認しておくと安心です。
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