「103万円の壁」は123万円に|2025年改正後の壁と超えたときの影響【2026年版】
所得税・配偶者控除の「103万円の壁」は、2025年(令和7年)分の税制改正で123万円に引き上げられました。改正の内訳と、超えたときに本当に働き損になるのかを解説します。
執筆: Y.Y ・更新日: 2026-09-11
「103万円の壁」は、パート・アルバイトや扶養に入る家族の年収でよく聞く言葉でしたが、2025年(令和7年)分の所得税から、このラインは123万円に引き上げられています。何が変わったのか、超えるとどうなるのかを整理します。
年収の壁(イメージ図)
123万円
所得税・配偶者控除の壁
106万円
社会保険(106万円要件)の壁
130万円
社会保険の扶養の壁
なぜ103万円が123万円になったのか
所得税がかからない年収のラインは「基礎控除+給与所得控除」の合計で決まります。2025年分からこの2つがどちらも引き上げられました。基礎控除は48万円→58万円、給与所得控除の最低保障額は55万円→65万円になり、合計は103万円から123万円になっています。
なお、合計所得金額が132万円以下の人は、2025年・2026年分に限り基礎控除にさらに上乗せがあり、実質的な非課税ラインは160万円まで広がります。この上乗せは令和8年分までの時限措置で、令和9年分以降は基礎控除58万円に一本化される予定です。
配偶者控除・扶養控除への影響(123万円)
配偶者や16歳以上の親族(一般の扶養親族)の年収が123万円以下であれば、扶養している側は「配偶者控除」「扶養控除」を満額(所得税38万円)受けられます。123万円を超えると「配偶者特別控除」に切り替わりますが、160万円までは同じ満額(38万円)が維持され、160万円を超えたところから段階的に控除額が減っていく仕組みです。123万円を少し超えたからといって、扶養する側の控除がすぐに減るわけではありません。
19〜22歳の親族(大学生世代)は、同じ改正で新設された「特定親族特別控除」の対象になり、年収150万円までは親が満額(63万円)の控除を受けられます。150万円を超えると段階的に控除額が逓減する仕組みです。
123万円を超えても働き損にはなりにくい
123万円を超えると本人に所得税がかかり始めますが、税率は超えた部分にのみ課される仕組みのため、少し超えたからといって手取りが逆転して減ることはありません。たとえば年収130万円なら、123万円を超えた7万円部分にだけ所得税がかかり、税額は数千円程度にとどまります。「壁を1円でも超えると大損する」という誤解は、社会保険料が一気に発生する106万円・130万円の壁と混同されている場合が多いので注意しましょう。
自分の年収がどの壁の手前・向こうにいるかは「扶養の壁チェッカー」で確認できます。
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