個人事業主の社会保険料はいくら?国民健康保険・国民年金の目安と計算の仕組み【2026年版】
個人事業主が負担する国民健康保険料・国民年金保険料は、所得300万円・単身で年間約56万円(月約4.6万円)が目安です。所得別の早見表と、会社員時代との負担の違いを解説します。
執筆: Y.Y ・更新日: 2026-10-04
個人事業主になると、会社員時代とは異なる仕組みの社会保険料を負担することになります。負担するのは主に「国民健康保険料」と「国民年金保険料」の2つで、所得300万円・単身のケースなら合わせて年間約56万円(月あたり約4.6万円)が目安です。
個人事業主の社会保険料 早見表(所得別・単身)
| 年間所得 | 国民健康保険料(概算) | 国民年金 | 社会保険料 合計(年) |
|---|---|---|---|
| 100万円 | 110,550円 | 215,040円 | 325,590円(月 約27,133円) |
| 200万円 | 225,550円 | 215,040円 | 440,590円(月 約36,716円) |
| 300万円 | 340,550円 | 215,040円 | 555,590円(月 約46,299円) |
| 400万円 | 455,550円 | 215,040円 | 670,590円(月 約55,883円) |
| 500万円 | 570,550円 | 215,040円 | 785,590円(月 約65,466円) |
| 700万円 | 800,550円 | 215,040円 | 1,015,590円(月 約84,633円) |
40歳未満・単身世帯・国民健康保険料は全国的な目安の料率で概算した数値です。ここでいう「所得」は、売上から経費と青色申告特別控除を引いた後の金額を指します。40〜64歳の方は介護保険分が上乗せされるため、この表より2〜3割ほど高くなります。正確な国民健康保険料はお住まいの市区町村によって異なるため、目安として捉えてください。
国民健康保険料の内訳(イメージ)
所得割
前年所得に応じて計算
均等割など
世帯人数などに応じて計算
国民健康保険料
上限額あり
国民健康保険料の仕組み
国民健康保険料は、前年の所得などをもとに市区町村ごとに計算され、「所得割」「均等割」などいくつかの要素を合算して決まります。所得が上がるほど保険料も上がりますが、上限額が設定されている点が特徴です。
国民年金保険料は所得によらず定額
国民年金保険料は所得の多寡にかかわらず、原則として全員が同じ月額を負担します。2026年度は月額17,920円(年額215,040円)で、上の早見表の金額もこの額です。月400円の付加保険料を上乗せして、将来の年金を増やす方法もあります(免除・猶予制度は別途あります)。会社員時代の厚生年金と異なり、将来受け取れる年金額も国民年金のみとなるため、iDeCoなど上乗せの資産形成もあわせて検討する人が多くいます。
国民健康保険料・国民年金保険料をあわせると、所得によっては年間数十万円規模の負担になることもあるため、事業計画に組み込んで準備しておくことが大切です。
「社会保険」といっても、個人事業主が入るのは国保と国民年金
会社員が加入する健康保険・厚生年金は、会社を通じて加入する仕組みです。会社に属さない個人事業主は、市区町村が運営する「国民健康保険」と、「国民年金」に加入します。検索で「個人事業主 社会保険」と調べても、実際に負担するのはこの2つが中心です。
もう1つの違いは、国民健康保険には会社員の健康保険のような「扶養」の仕組みがないことです。配偶者や子どもも、それぞれ被保険者として保険料(均等割)がかかるため、家族が増えるほど保険料も増えます。
国民健康保険料は何で決まる?
国民健康保険料の所得割は、前年の総所得金額等から基礎控除43万円を差し引いた額に、市区町村ごとの料率をかけて計算します。そこに、加入者の人数に応じた均等割などが加わります。40〜64歳の人は、介護保険分も上乗せされます。
ポイントは、保険料が「前年の所得」をもとに決まることです。独立1年目にたくさん稼ぐと、その所得が2年目の保険料に反映されます。売上が伸びた翌年に、保険料の通知額の大きさに驚く人は少なくありません。納付額は毎年6月ごろに市区町村から届く通知書で確認できます(時期は自治体により異なります)。
社会保険料を抑えるには
- 経費の計上漏れを防ぎ、青色申告特別控除を使う: 所得そのものが下がるため、所得税・住民税だけでなく、国民健康保険料も下がります。
- iDeCoや小規模企業共済は、国民健康保険料には効かない: 掛金は所得控除なので所得税・住民税は下がりますが、国民健康保険料の計算には、基礎控除以外の所得控除は使われません。節税効果は税金の分だけと考えておきましょう。
- 国民年金の免除・猶予制度や、前納による割引を確認する: 所得が少ない年は、免除・猶予が使える場合があります。
- 所得が低い年は、国民健康保険料の均等割の軽減が受けられる場合がある: 軽減の基準は世帯の所得で決まるため、市区町村の窓口で確認できます。
国民健康保険と、会社の健康保険の任意継続のどちらが得かは、別の記事で比較しています。独立のタイミングで迷っている場合は、あわせて確認してみてください。
会社員時代との負担感の違い
会社員は厚生年金保険料・健康保険料を会社と折半しているため、給与明細に表示される金額は実質負担の半分にすぎません。個人事業主になると、この会社負担分も含めて全額を自分で納めることになるため、額面上の所得が同じでも、体感する社会保険料の負担は会社員時代よりかなり重く感じられます。独立を考える際は、この「全額自己負担」への切り替わりを織り込んで資金計画を立てることが欠かせません。
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