小規模企業共済とは?個人事業主が知っておきたい節税効果と注意点【2026年版】
小規模企業共済は、掛金が全額所得控除になる個人事業主の退職金制度です。節税効果の目安と、任意解約時の元本割れなどの注意点をあわせて解説します。
更新日: 2026-09-21
会社員には退職金がありますが、個人事業主には基本的にありません。その代わりになる制度として知られているのが、独立行政法人中小機構が運営する「小規模企業共済」です。
小規模企業共済とは
個人事業主や小規模企業の役員が加入できる、積み立てによる退職金制度です。毎月1,000円〜70,000円(500円単位)の掛金を積み立て、廃業時や65歳以上での老齢給付などの際に共済金として受け取れます。掛金は加入後いつでも増減でき、事業の収益状況に応じて調整できます。
最大のメリット:掛金が全額所得控除
支払った掛金の全額が「小規模企業共済等掛金控除」として所得控除の対象になります。課税所得が掛金の分だけ減るため、所得税・住民税の負担が軽くなります。所得が高い人ほど、また掛金が多いほど節税効果は大きくなります。
| 課税所得 | 掛金月額7万円の年間節税額の目安 |
|---|---|
| 300万円 | 約17.0万円 |
| 500万円 | 約25.6万円 |
| 1000万円 | 約36.7万円 |
自分の課税所得・掛金額で節税額を試算したい場合は「小規模企業共済 節税シミュレーター」をご利用ください。
注意点:短期での任意解約は元本割れする
掛金納付月数が12ヶ月未満で任意解約すると、解約手当金は受け取れず、それまでの掛金は掛け捨てになります。また12ヶ月以上でも、納付月数が240ヶ月(20年)未満で任意解約した場合、解約手当金は納めた掛金の合計額を下回り、元本割れします。廃業や65歳以上での退任など、任意解約以外の事由で受け取る共済金はこの限りではありません。
短期間で資金が必要になる可能性がある場合は、無理のない掛金額(最低1,000円)から始め、資金繰りに余裕が出てから増額する進め方が安心です。
iDeCoとの違い
小規模企業共済とiDeCoの違い
小規模企業共済
- 掛金の範囲内で低金利の貸付制度が使える
- 廃業時にすぐ受け取れる
- 運用商品は選べず、予定利率にもとづく積立
iDeCo
- 貸付制度はない
- 原則60歳まで引き出せない
- 自分で選んだ商品で運用し、成果次第で増減する
どちらも掛金が全額所得控除になる点は共通です。資金の流動性を重視するなら小規模企業共済、長期の運用リターンも狙うならiDeCo、というように使い分けたり、両方に加入することもできます。
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